本革とエシカルレザー

2021/09/11
by ショップ マスター

私、代表の中村が共和レザー株式会社に入社してもう28年という歳月がたちましたが

私は、自社の製品を愛しています。素材の劣化現象。

「自然物だから」ということで許される本革。

工業製品だからと「絶対に許されない」合皮。

自動車メーカーさんのとても厳しい物性基準をみたすため

我々の技術者が日々開発を進めている製品の数々。

本革で起こる経年劣化は「味わい」として許容される。

許容どころかそこが特長となる。

一方、合皮は「劣化」は「不具合」でしかない。

少しの傷も少しの色ブレも許されない

私たちはそんな厳しい要求値をクリアしてきた技術力と実績、

それに裏付けされた誇りがあります。

海外の展示会などに定期的に出張に行かせてもらっていた私は

合成皮革の立ち位置を探っていました。ずっと。

本当にリアルレザーのフェイクなのか。本革には勝てないのか。

あるとき、ステラマッカートニーという

ビートルズのポールマッカートニーさんの娘さんがもつブランドを知りました。

Sustainability | Stella McCartney JP

非常に倫理的なコンセプトでブランド展開をしています。

こんな世界があるんだなと衝撃でした。

今となっては動物のファーは一切使いませんとかいうブランドが多くありますが

徹底した動物性由来の素材を立ち上げ当初の2008年から一切使わない

ステラマッカートニーの背景やコンセプトを見て調べていくうち

世界の皮革製造にかかわる環境汚染問題の実態を知りました。

動物からはいだ皮は革にするため「なめし」という工程が入ります。

腐らない、硬くてしなやかで加工ができるようにするための工程です。

なめしにもいろいろなやり方があるそうですが

問題なのは後進国で行われている大量の皮を安価で早く作るために行っている

「クロムなめし」という方法でした。

クロムが引き起こす環境破壊

垂れ流しにしているクロム河川で遊ぶ子供たちへの健康被害

当然働く人たちへの影響…

YouTubeでいくらでも出てくるこの実態に目をつぶって

私たちが使っている「本革」と言われているものはいったいどこで「革」に

なっているのか。知らずに使っているものがなんて多いのだろう。

本革は全部悪いと言っているわけではありません。

栃木レザーさんや姫路レザーさんなど日本にはクロムなどは絶対使わない

タンナーさんがあります。

今後は作る責任と使う責任両方の倫理が問われる時代になってくると思います。

使う人がどういったものを使うのか、これによって世界が変わると

思います。

Sobagniのキャッチフレーズの一つ

「エシカルレザーで明るい未来を」

このコラムの中で店長Uの思いをたくさんお伝えできればと思っております。